コラム

プレミアリーグ「ビッグ6」とは?6クラブの特徴と勢力図を解説

プレミアリーグ「ビッグ6」はアーセナル・チェルシー・リヴァプール・マンC・マンU・トッテナムの6クラブ。1992年以降、この6クラブ以外がリーグ優勝したのはわずか2回だけという事実が示す支配力の背景とは。

更新: 約8分で読めます

20クラブが争うリーグなのに、優勝クラブは30年以上ほぼ同じ6つに固定されている。プレミアリーグ発足(1992-93)から2025-26シーズンまで、「ビッグ6」以外が頂点に立ったのはたった2回だけだ。なぜこの6クラブだけが「別格」なのか——その構造と歴史を一気に解説する。

この記事のポイント

  • ビッグ6はアーセナル・チェルシー・リヴァプール・マンC・マンU・トッテナムの6クラブ
  • 「ビッグ5」「ビッグ4」と呼び名は時代の力関係を映して変わってきた
  • 2021年スーパーリーグ構想でビッグ6の世界的な影響力が一気に露わになった

プレミアリーグ「ビッグ6」の6クラブはどこ?

結論から言う。2026年時点でビッグ6と呼ばれるのは以下の6クラブだ。

クラブ名愛称ホームスタジアム本拠地
アーセナル(ガナーズ)ガナーズエミレーツ・スタジアムロンドン
チェルシー(ブルーズ)ブルーズスタンフォード・ブリッジロンドン
リヴァプールレッズアンフィールドリヴァプール
マンチェスター・シティシチズンズエティハド・スタジアムマンチェスター
マンチェスター・ユナイテッドレッド・デビルズオールド・トラッフォードマンチェスター
トッテナム(スパーズ)スパーズトッテナム・ホットスパー・スタジアムロンドン

「ビッグ6」は公式な称号ではなく、あくまでも慣用的な呼び方だ。プレミアリーグが公式にランク付けをしているわけでも、財政的な優遇措置があるわけでもない。それでもこの6クラブが「別格」と見なされるのには、積み重ねてきた歴史と数字による裏付けがある。

なぜこの6クラブが「別格」なのか——3つの根拠

①リーグ優勝のほぼ独占

プレミアリーグが発足した1992-93シーズン以降、2025-26シーズンまでの優勝クラブを見渡すと、ビッグ6以外が制したのはブラックバーン・ローヴァーズ(1994-95)とレスター・シティ(2015-16)の2回のみとされる。それ以外はすべてビッグ6のいずれかのクラブが頂点に立っている。20クラブで争うリーグでこれほど偏るのは、単なる実力差だけでは説明しきれない構造的な優位性が存在することを示している。

②圧倒的なファンベースと収益規模

ビッグ6が「大きい」のはスタジアムのサイズだけではない。世界規模のファンベースを持ち、放映権収入・スポンサー収入・グッズ販売の面でも他クラブを大きく引き離す。参考記事によれば、2004年以降のプレミアリーグ全クラブ合計収益のうち、少なくとも半分はビッグ6の6クラブが占めてきたとされる。この財力が世界トップクラスの選手を引き寄せ、さらに強くなるという循環を生み出している。

③2021年「スーパーリーグ構想」で露わになった影響力

ビッグ6の存在感が世界に知れ渡ったのが、2021年に持ち上がった「欧州スーパーリーグ」構想だ。ビッグ6を含むヨーロッパの一部クラブが既存のリーグ戦から離脱し、独自の閉じたリーグを結成しようとした計画で、世界中のサッカーファンから猛反発を受け、わずか数日で撤回に追い込まれた。この騒動はビッグ6がいかに大きな影響力を持つかを改めて示す出来事だった。

「ビッグ5」から「ビッグ6」へ——呼び名が変わった歴史

「ビッグ6」は最初から6クラブではなかった。呼び名は時代の力関係を正直に反映してきた。

  • 1980年代「ビッグ5」:リヴァプール・エヴァートン・アーセナル・トッテナム・マンチェスター・ユナイテッドの5クラブが最大勢力として君臨し、テレビ放映権でも特別な影響力を持っていた。
  • 1990年代末〜2000年代初頭「ビッグ2」:サー・アレックス・ファーガソン(Sir Alex Ferguson)率いるマンチェスター・ユナイテッドとアーセナルによる2強時代。1997年から2003年頃まで、この2クラブがリーグを支配した。
  • 2000年代「ビッグ4」:チェルシーがロシア人オーナーのもと大型補強で台頭し、リヴァプールも欧州チャンピオンズリーグで存在感を示した。エヴァートンとトッテナムが後退し、代わりにこの4クラブが上位を独占した時代だ。
  • 2010年代以降「ビッグ6」:マンチェスター・シティがアラブ首長国連邦の資本を背景に急成長し、トッテナムも安定して上位に入るようになった。これが現在の「ビッグ6」という括りの誕生だ。

呼び名が変わるたびに、エヴァートンのように脱落したクラブがある一方で、チェルシーやマンチェスター・シティのように外部資本をきっかけに新たに加わったクラブもある。「ビッグ6」は固定された称号ではなく、時代ごとの力関係のスナップショットと言える。

2025-26シーズン、ビッグ6の今

アーセナルの近年の歩みを見れば一目瞭然だが、2020年代に入ってビッグ6の内部でも力関係が大きく変化している。マンチェスター・シティがペップ・グアルディオラ(Pep Guardiola)のもとで複数回の優勝を果たし絶対王者と呼ばれた時期を経て、2025-26シーズンは各クラブが王座奪還をかけてしのぎを削っている。リヴァプールは新指揮官のもとで新たなスタイルを構築中だ。マンチェスター・ユナイテッドは長い低迷から立て直しの途上にある。

一方で「ビッグ6の牙城を崩す存在が現れるのでは」という議論も毎シーズン起きる。ニューカッスル・ユナイテッドやアストン・ヴィラのように中東・北米系の資本が入り急成長するクラブも出てきており、「ビッグ6」という括り自体が将来的に変わる可能性もゼロではない。

よくある質問

プレミアリーグのビッグ6とはどのクラブ?

アーセナル・チェルシー・リヴァプール・マンチェスター・シティ・マンチェスター・ユナイテッド・トッテナムの6クラブを指す。公式な制度ではなく、長年にわたる成績・収益・ファンベースの規模によって慣用的にこう呼ばれるようになった非公式の呼称だ。

ビッグ6はいつから「6」になったのか?

2010年代に入ってからとされる。もともと1980年代は「ビッグ5」、2000年代は「ビッグ4」と呼ばれていた。マンチェスター・シティが豊富な資金力を背景に台頭し、トッテナムが安定して上位に顔を出すようになった2011年頃を境に「ビッグ6」という呼び方が定着したと言われている。

ビッグ6以外のクラブがプレミアリーグを制したことはあるか?

プレミアリーグ発足(1992-93)以降では2回ある。1994-95シーズンのブラックバーン・ローヴァーズと、2015-16シーズンのレスター・シティだ。どちらも当時の常識を覆す「番狂わせ」として、今もサッカー史に語り継がれる快挙とされている。

ビッグ6の全体像を把握したら、次は各クラブを深く知るのがプレミアリーグを10倍楽しむ近道だ。ロンドンを拠点とする3クラブ(アーセナル・チェルシー・トッテナム)はダービーマッチが特に白熱する。まずチェルシーというクラブの歴史と現在から読めば、ビッグ6のなかでも独特な歩みをたどった「ブルーズ」の魅力が見えてくる。

参考情報

  1. Big Six (Premier League)
  2. Who are the Premier League ‘big six’? Top English clubs & nickname explained | Goal.com UK
  3. Who are the big six in the Premier League? | Radio Times
  4. Who are the Premier League ‘big six’? Top English clubs & nickname explained | Sporting News Canada
  5. Who are the Premier League ‘big six’? Top English clubs & …
  6. Who Are the Premier League Big Six?